イラストを描き始めたばかりの頃って、「背景をどう描けばいいのか分からない…」という悩みはとても多いですよね。キャラクターはなんとか描けても、背景となると真っ白なまま手が止まってしまうことがやっぱり多いんです。
この記事では、初心者が陥りやすい背景イラストの課題を取り上げ、その克服に役立つ具体的なコツを5つ紹介します。また、プロレベルの背景描写を習得するためのオススメ講座などもまとめてみたので、よかったら最後まで見て下さい!
初心者が陥りやすい背景描き方の課題と克服のコツ
1. パース(遠近法)を押さえる

背景イラストでまず壁にぶつかるのがパース(透視図法)です。
建物や部屋を描いても何だか歪んで見える場合、パースが取れていない可能性があります。初心者のうちは難しく感じますが、一点透視・二点透視など基本の遠近法を理解すると劇的に奥行きが出せます。
例えば、地平線と消失点(収束する中心点)を決めてガイドラインを引けば、簡単な部屋や道の背景なら違和感なく描けるようになります。
アナログであれば定規を引いたり、クリスタなどのデジタルソフトを利用している場合はパース定規(ガイド)機能を使ったり、グリッドを敷いて練習したりして、背景の骨組みを作る感覚を身につけましょう。

最初は難しくても、パースを意識するだけで背景の説得力が格段にアップします。
・
クリスタについてはこちらにまとめています。
2. 光と影を意識する


背景が平坦に見えてしまう原因の一つに、光源と陰影を考えていないことです。
光と影をしっかり描き分けると、背景に立体感が生まれ雰囲気も出せます。まずは光の方向(光源)を決めることが大切です。ラフ段階で「どこから光が当たって、どこに影が落ちるか」をざっくり描き込んでおくと良いでしょう。
例えば太陽が左上にあるなら、建物の左側面は明るく、反対側や地面に影ができます。影の濃さも距離に応じて変えて、近くは濃く遠くは薄くするとリアルです。

また、思い切って逆光気味にしてみるのも効果的。強い逆光でキャラクターや物体をシルエットにするとドラマチックに見えますし、背景の一部を白飛びさせてシンプルにすることもできます。
最初の頃は、影を入れるのを怖がりがちですが、恐れず大胆に明暗をつけてみるのがコツです。光と影のコントラストを意識すると、背景全体がグッと引き締まります。
3. シルエットで構図を考える

背景を描くときに、「細部まで描かなきゃ!」と意気込んでいきなり描き込み始めると、構図がごちゃごちゃになって失敗。なんてことは結構あります。
まずはシルエット(輪郭)で大まかな形を押さえ、構図を整理する癖をつけましょう。建物や木など背景の要素は、四角形・円柱・球体などシンプルな図形に置き換えて考えることができます。最初に大きな箱や球を配置して画面全体のレイアウトを決め、後から細部を足していくイメージです。
例えば、街並みの写真に立方体や円柱などの図形を当てはめる練習をすると、複雑なシーンでも奥行きや配置をつかみやすくなります(人体にも使えます!)。
ポイントは「シンプルに始めて、少しずつ複雑にする」こと。ラフの段階では細かい描き込みは後回しにして、形と配置(前景・中景・背景のバランス)を優先します。シルエットが重ならないよう配置すれば主題が埋もれません。
大まかな形が決まってから細部を詰めれば、背景全体のまとまりが良くなりキャラクターも映える構図になります!
4. 空気遠近法で奥行きを演出する

奥行きのある背景に欠かせないのが、空気遠近法(大気遠近法)です。
空気遠近法とは、遠くのものほど大気の影響でかすみ、色が薄く見える現象を絵に取り入れるテクニックですね。
初めて背景を描く時は、手前も奥もくっきり描き込みすぎて、背景が平坦に見えてしまうことが多いんです。そこで、遠くの景物ほど色を薄く淡く描いてみましょう。山や建物の輪郭も遠方ほどぼかすと効果的です。
「そんなに薄くて大丈夫?」と思うくらいでちょうど良い場合もあります。実際の風景写真を白黒にして観察すると、遠景ほど明度が高く(白っぽく)なっているのが分かります。

それを踏まえて、前景・中景・背景でコントラストを調整してみてください。
例えば手前の木は濃い緑色、中景の家並みは中くらいのトーン、遠景の山は青みがかった薄灰色…という具合に色調を分けると、一気に奥行きが生まれます。また、遠くは少しぼかすのも有効です。背景全体をほんのりぼかすだけでも遠近感が出て、画面がスッキリ見やすくなります。
空気遠近法を使ってレイヤーごとに描き分ければ、背景の奥行きを上手に表現できますよ!
5. 写真模写・資料を活用する

「背景を一から想像で描くのはハードルが高い…」という初心者は、写真資料の活用を恐れないでください。
というか、初心者に限らず資料は絶対見ましょう。活躍しているプロ達も、資料を見ずに描くなんて人は一人もいません。
最初は写真を模写して練習するのがおすすめです。風景写真や自分で撮った街の写真を見ながらスケッチすることで、パースや構造、自然物の形を学べます。
慣れてきたら写真を加工して背景に使う手もあります。例えば自分で撮った写真をフィルターで色調補正し、少し彩度とコントラストを上げてぼかすだけでも、立派な背景として使えます。

最近は写真をイラスト風に加工するテクニック本も出ていますし、フリー素材サイトには加工OKの写真素材も豊富です。著作権に注意しつつ、トレス可の写真なら輪郭をなぞって色を塗り、自作背景にしてしまうのもアリでしょう。
こうした資料の助けを借りることで、背景の描き方を効率よく吸収できます。「ズルかな?」と感じるかもしれませんが、プロの現場でも3D素材や写真資料は活用します。むしろ資料を見ることを練習してみましょう(イラスト現場へ向けて実践的な練習です!)。
以上、初心者に押さえてほしい背景イラスト上達のコツを5つ紹介しました。パースや光の基本から始まり、シルエットでの構図整理、空気遠近法による奥行き、そして資料活用まで、どれも今日から実践できるポイントです。
「背景は難しい」と敬遠せず、まずは一つずつ試してみてください。**きっと背景付きのイラスト制作が今までより楽しくなるはずです!
背景上達に役立つオンライン講座の紹介

背景の描き方を独学するのが大変に感じたら、オンライン講座サイトなどを利用するのも非常にオススメです。今は、イラスト専門学校に通わなくても、好きなプロの講座をオンラインで勉強できます。
ここではオンラインで背景イラストを勉強できる講座を、後から、資料や解説本を紹介します。
オンラインでイラストが学べるものの代表といえば、「【Coloso】(コロソ)」ですね。絵を描く方であれば、聞いたことがある方も多いと思います。自宅にいながら自分のペースでプロの技術を学べる点は、忙しい方や学校に通えない方にも大きな魅力でしょう。
Colosoはイラストやデザインなどクリエイティブ分野の動画講座が充実しているサイトで、プロの背景イラストレーターやコンセプトアーティストから学べる講座が多数用意されています。日本の有名な絵師やアニメーターの方はもちろん、フォロワーが100万以上の海外の方も大勢います。

特に背景イラストに特化した講座は人気が高く、初心者~中級者向けに段階的にスキルアップできる内容が揃っています。構図やライティング、遠近法といった基礎理論から、実際のメイキングまで丁寧に解説されるので、独学では気づかなかったポイントも理解しやすいです。
ここからは日本語で受講できるおすすめの背景講座をいくつかピックアップして紹介します。各講座ごとに講師名、学べる内容、初心者への適性などをまとめましたので、自分に合いそうなものを選ぶ際の参考にしてください。
構図とキャラクターを活用した奥行きのある背景イラスト(講師:M.B)

背景とキャラクターを調和させた奥行きのあるイラスト構図を学べる人気講座です。講師はイラストレーターの「M.B」氏。
構図の基本から始まり、奥行き表現、ライティング、色彩理論まで幅広くカバーしており、壮大な世界観の背景イラストを描く技術を段階的に習得できます。
カリキュラムには黄金比や視線誘導、光と影の効果的な使い方、空気遠近法による奥行き演出、背景とキャラの融合テクニック、さらに配色やエフェクトの実践まで含まれており盛りだくさんです。

対象レベルは初級~中級なので、パースやデッサンの基礎を少し知っていれば初心者でも十分ついていけます。
「奥行きと世界観のある背景を描きたい」「魅力的な構図を学びたい」という人に特におすすめで、世界観の構築方法まで解説してくれるので発想力も鍛えられます。講師のM.B氏は多数のイラスト作品を手がけており、そのノウハウを余すところなく教えてくれると好評です。
Coloso-【構図とキャラクターを活用した奥行きのある背景イラスト(講師:M.B)】
趣味から仕事にする幻想的な背景の実践ドリル(講師:smile)

幻想的な背景アートを学べる講座です。講師はイラストレーターの「smile」氏。
春夏秋冬それぞれの季節を題材に、印象的な風景イラストを効率よく完成させるコツを伝授してくれます。構図・ライティング・色彩の工夫を基礎から解説し、桜の風景(春)では構図の練習、入道雲の空(夏)では奥行き表現、紅葉の森(秋)では色のバリエーション、雪景色(冬)では静けさの演出…といった具合に季節ごとのテーマで技術を習得できる実践ドリル形式が特徴です。
また背景にキャラクターを馴染ませる方法や、SNS映えする仕上げ方、短時間でクオリティを保つ時短テクニックなど実践的なノウハウも学べます。smile氏のやさしい語り口でレクチャーが進むため、楽しくモチベーションを保ちながら取り組める講座です。

初級~中級者向けで、絵を始めたばかりの人でも段階的にチャレンジできる内容です。
「背景の基礎を系統立てて学びたい」「季節感のある風景を描いてみたい」「忙しい中でも効率よく上達したい」という方にピッタリでしょう。
Coloso-【趣味から仕事にする幻想的な背景の実践ドリル(講師:smile)】
基礎から始める世界観で魅せる風景デザイン(講師:ぽち)

技術的な描画スキルだけでなく、世界観設定や演出まで含めた総合的な風景イラスト講座です。講師はイラストレーターの「ぽち」氏。
ファンタジックで柔らかい雰囲気の背景イラストを基礎から丁寧に解説してくれるので、背景が苦手な人でも安心してステップアップできます。
カリキュラムでは構図・配色・ライティングといった絵作りの土台から、建築物や自然物の描き方、遠近感・奥行きの表現、背景コンセプトドローイングの方法まで網羅されています。

初級~中級者が対象で、パース等の超基礎から世界観演出の応用まで幅広く扱うため、「まずは背景の基礎を一通り学びたい」という人にうってつけです。
「幻想的な雰囲気の背景を描きたい」「構図や光の演出を基礎から身につけたい」「自分の作品世界をしっかり作り込みたい」というニーズに応える内容で、初心者の苦手意識克服にも最適な講座といえます。講師のぽち氏は親しみやすい解説で定評があり、約28時間というボリュームながら飽きずに学べると評判です。
Coloso-【基礎から始める世界観で魅せる風景デザイン(講師:ぽち)】
以上のように、Colosoには初心者でも背景イラストを基礎から体系的に学べる講座が揃っています。それぞれ講師の個性やスタイルがありますので、自分の描きたい背景のイメージに合ったものを選ぶと良いでしょう。今回紹介したもの以外にも、魅力的なコンテンツが多数あります。知っている方もいるかと思うので、是非チェックしてみて下さい!
背景上達に役立つ資料

へたっぴさんのための背景の描き方入門 パースの取り方編

すべての章をマンガとお手本イラスト+解説で構成した非常に読みやすい解説本です。
初心者がやりがちなあるあるミスを面白く紹介し、お手本パートでダメな部分を改善するためのTIPSを解説しているため、改善点が非常にわかりやすいです。
デッサン書や絵の技法書だと難しそうに感じる人でもスラスラと読み進められ、練習のしかたも紹介されているため、これから絵にチャレンジしたい人にもおすすめできる内容です。
しかも、Kindle Unlimitedに入っているなら無料で読めます(30日間無料体験あり)。もし入っている方はもちろん読み得ですし、入っていない方も体験があるのでその期間に読めば実質無料です。
背景描きかた漫画

漫画で学べる非常にわかりやすい解説本です。
コツとして紹介したパースやアイレベル(視点の高さ)など、初心者がまず学ぶべき最初の壁を乗り越えるための本です。
こちらの本の紹介にもありますが、背景が描けるようになると絵の幅が増え、表現が無数に広がります。するとどんどん自分の絵が好きになっていきます。
パースの知識は一生ものなので一度理解してしまえば一生描けるようになります!オススメです。
こちらもKindle Unlimitedに入っているなら無料で読めます(30日間無料体験あり)。本当にありがたい。
基礎から実践まで全網羅 背景の描き方

基礎知識からプロのワザ、あるあるのお悩みまで細かく丁寧に紹介されている本です。
あまり初心者向けとは言えませんが、基礎から実践まで全網羅されており、この本1つに背景を描く時に意識することが詰まっています。
上手く見せるポイントも詳しく描いてあるため、絵のレベルが上がっていきます。
アニメスタジオで教わる背景画の大原則 神技作画シリーズ

アニメスタジオを手掛けられていた背景美術家の方がまとめた、背景の原則まとめ本です。
アニメ「メイドインアビス」(美術監督)/「時をかける少女」(美術監督補佐)/「東のエデン」(美術設定)など、数々の世界的名作・話題作を手がけてきた背景美術家「増山修」が教える、解説本です。
プロが現場で使っている理論のすべてが載っており、非常に質の高い教材となっています。
おわりに
背景の描き方のコツと学習法について、初心者向けに解説してきました。
最初は難しく感じる背景も、パースや光の基本を押さえ、シルエットで構図を整理し、空気遠近法で奥行きを出す――こうしたポイントを意識するだけで確実に描きやすくなります。
また、プロの知見が詰まったオンライン講座を活用すれば、効率よくスキルを吸収できるでしょう。
背景が描けるようになると、イラストの表現の幅がグンと広がり、キャラクターも一層魅力的に引き立ちます。ぜひ今回紹介したコツや講座を参考に、楽しみながら背景イラストに挑戦してみてくださいね。あなたの描く世界がさらに豊かになることを応援しています!








コメント